放射線量単位:ベクレル(単位)
ベクレル(becquerel, 記号: Bq)とは、放射能の量を表す単位で、SI組立単位の1つである。単位記号は、[Bq]である。1 s(秒)間に1つの原子核が崩壊して放射線を放つ放射能の量が1
Bqである。例えば、毎秒370 個の原子核が崩壊して放射線を発している場合、370 Bqとなる。放射線の吸収線量の強さを表すグレイ(単位記号:[Gy]
) や、グレイに放射線の種類の違いによる生体への影響を加味して係数を掛け合わせたシーボルトとなる。
(ウキペディアより)
放射線量単位:シーボルト(単位)
シーボルトは、放射線による生体の被曝による生物学的影響の大きさ(線量当量)の単位。記号はSv。SI単位の一つである。線量当量とは、吸収線量(放射線から受けるエネルギー)に、法令で定められた係数(放射線の種類ごとに定められた人体の障害の受けやすさ)を掛けたものである。シーボルトという呼称は、放射線防護の研究で功績のあったロルフ・マキシミリアン・シーボルトにちなむ。
(ウキペディアより)
ベクレルとシーボルトの関係
ベクレルは放射線の強さの単位であり、シーボルトは放射線による影響をさす単位になります。同ベクレルの放射能が存在しても、それから受ける放射線の強さは条件によって異なります。これは放射性物質の種類や測定点までの距離、間にある遮蔽物の効果なども考慮しなければなりません。そのために、吸収線量の単位としてグレイ(単位記号:Gy)が用いられる。これは、物質1 kgあたり1Jの吸収があったということであり、1 Gy=1 J/kgとなります。吸収線量が同じ場合でも、生体に与える影響は放射線の種類により変わり、吸収線量に線質係数を掛けた線量当量という量を使います。ベクレルとシーボルトの関係は、お金で例える事ができます。硬貨の枚数=ベクレル、合計金額=シーボルトと考え、所持している硬貨の枚数は様々ですが、所持している金額は同じであると考える事ができます。
ベクレルからシーボルトへの放射線量換算
放射線の強さをしめす単位ベクレル(Bq)と放射線の影響をしめす単位シーボルト(Sv)の換算について説明をしています。換算係数や計算方法の理屈は、少々面倒ですので省略しますが、以下の手順で計算を行えば、ベクレルからシーボルトの単位変換は可能です。
シーボルト=測定された値(ベクレル)×実効線量係数(※2.2×10-8)
※ヨウ素131の場合
例えばホウレンソウ1kgにヨウ素131が2000ベクレル(Bq)あるとする。これを 2000 Bq/kg と表す。これに放射性核種に対する実効線量係数(下表参照)というものを用いてベクレルをシーボルトに換算する。ベクレルの値にヨウ素131の実効線量係数(経口摂取の場合)
2.2×10-8 をかける。2000 Bq/kg × 2.2×10-8 Sv/Bq = 0.000044 Sv/kgとなる。これで1Kgあたりのシーボルト単位を見る事ができます。
(資料:放射能を持つ放射性物質の係数)
核種 |
半減期 |
経口摂取(Sv/Bq) |
吸入摂取(Sv/Bq) |
I-129 |
1570万年 |
1.1×10-7 |
3.6×10-8 |
I-131 |
8.04日 |
2.2×10-8 |
7.4×10-9 |
I-133 |
20.8時間 |
4.3×10-9 |
1.5×10-9 |
Cs-134 |
2.06年 |
1.9×10-8 |
2.0×10-8 |
Cs-136 |
13.1日 |
3.0×10-9 |
2.8×10-9 |
Cs-137 |
30.0年 |
1.3×10-8 |
3.9×10-8 |
Pu-238 |
87.7年 |
2.3×10-7 |
1.1×10-4 |
Pu-239 |
2.41万年 |
2.5×10-7 |
1.2×10-4 |
Pu-240 |
6564年 |
2.5×10-7 |
- |
Sr-89 |
50.5日 |
2.6×10-9 |
7.9×10-9 |
Sr-90 |
29.1年 |
2.8×10-8 |
1.6×10-7 |
Sv:シーボルト Bq:ベクレル
|
|
|