国内の放射線基準値|放射能大辞典
東京電力㈱福島第一原子力発電所の事故により放射性物質が周囲を汚染した。厚生労働省では、食品の放射能汚染による内部被ばくを防ぐため平成23年3月17日から、食品に含まれる放射性物質について暫定規制値を定め、食品から放出される放射線量が暫定規制値を上回る食品の規制を行ってきました。この暫定規制値は、原子力安全委員会が示していた「飲食物摂取制限に関する指標」に沿って、食品からの被ばく線量の限度を放射性セシウムについては1年間に5ミリシーベルトとし、食品カテゴリーごとに、汚染された食品を一定の割合で食べ続けた場合でも、この線量に達しないよう算出されていました。
今回、2012年4月よりスタートする食品に含まれる放射線新基準値は、一般食品のほか、牛乳と、粉ミルクや市販のベビーフードなど新設する「乳児用食品」が1キログラム当たり50ベクレル、「飲料水」が同10ベクレル。暫定基準値は「野菜類」「穀類」「肉・卵・魚・その他」が同500ベクレル、「牛乳・乳製品」「飲料水」が同200ベクレルとしています。
放射性セシウムの暫定基準値 |
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放射性セシウムの新基準値 |
食品群 |
規制値
(単位:ベクレル/kg) |
食品群 |
規制値
(単位:ベクレル/kg) |
野菜類 |
500 |
一般食品 |
100 |
穀類 |
食品の区分
を変更
年間線量の
上限を引き下げ |
肉・卵・魚・その他 |
乳児用食品 |
50 |
牛乳・乳製品 |
200 |
牛乳 |
50 |
飲料水 |
200 |
飲料水 |
10 |
厚生労働省では、市場や消費者の混乱を避けるため一部食品に経過措置を設けた。コメは、2011年産は暫定値とし、12年産の収穫・流通が始まる時期に合わせて10月1日から新基準値とする。牛肉も冷凍保存されているものがあるため、10月1日から適用します。
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